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みなさん、こんにちは!

今回は、「トレード実践解説」ということで、04/10~04/17のUSD/JPY相場で行なったトレードについての解説をしていきます。

今回のトレードでのポイントは以下の通りです。

今回のトレードから学ぶべき4つポイント
  • チャートパターンはいつでも当てはまるわけではない
  • 大きな期間での大きな流れに逆らわない方がいい
  • 逆張りはきっかけがあって初めて成立する
  • 早めに退散して損失を増やさない

FX初心者の方には知っておいてほしい内容になっているので、ぜひ目を通していってくださいね。

先週(04/03~04/10)の振り返り

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【先週注目だった経済指標・イベント】

発表 時刻 イベント 結果
2023/04/03 23:00:00 3月ISM製造業景気指数 46.3
2023/04/05 23:00:00 3月ISM非製造業景気指数 51.2
2023/04/07 21:30:00 3月非農業部門雇用者数 23.6万人

【先週の相場表】

日付 始値 高値 安値 終値 前日比 SW
2023/04/03 133.255 133.765 132.19 132.425 -0.34 190
2023/04/04 132.455 133.185 131.515 131.715 -0.71 188
2023/04/05 131.73 131.86 130.54 131.335 -0.38 560
2023/04/06 131.265 131.905 130.78 131.78 0.445 198
2023/04/07 131.69 132.39 131.36 132.23 0.45 206

長期的な下落基調からバイデン政権で反発へ

長期的に下落基調であったドル円相場ですが、2021年1月にバイデン政権がスタートし、その政策変更により反発が見られるようになりました。

2022年3月の米FOMCにて、米国政策金利の利上げが決定され、ドル高トレンドがさらに加速しました。

この利上げは、インフレ抑制のために行われたもので、04/03~04/10の相場にも市場に大きな影響を与えています。

リスクセンチメントが改善と注目度の高い雇用統計

ドル円週足は、世界金融不安が後退し上昇し、長期移動平均線がゴールデンクロスを形成していました。

この動きは、市場のリスクセンチメントが改善したことを示しています。

04/03~04/10の週は、雇用統計が特に注目されていました。

市場予想を上回る結果が出れば、ドル高続伸が見込まれます。また、市場予想を下回るとドル安へと向かう可能性もあります。

米金利見通しと市場の焦点: 一喜一憂する展開が続く

04/03~04/10の週は、米金利見通しに市場の注目が改めて集まっていました。

一連の米重要指標や米当局者の発言によって、為替相場が上下に大きく振らされる展開が予想され、米利上げ見通しを巡る思惑に市場の焦点がシフトするといのが大方の予想となっていました。

市場は年後半からの利下げを予想しており、米当局との認識の乖離が生じている状況です。

3月米ISM製造業景気指数、2月米JOLTS求人件数、3月米ISM非製造業指数、3月米雇用統計などが予定されており、かなり大きな動きを見せた週となっています。

今週(04/10~04/17)のファンダメンタルズ

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【今週注目の経済指標・イベント】

発表日 時刻 イベント 予想
4/12 21:30 3月消費者物価指数(前年比) 5.20%
4/13 3:00 FOMC議事要旨
4/14 21:30 3月小売売上高(前月比) -0.50%

バイデン政権によるドル高トレンド加速は継続中

2021年1月よりバイデン政権になって反発し、長期的に下落基調に終止符を打ったドル円相場。

先週と同様にドル高トレンドは継続しています。

さらに、先述したように2022年3月の米FOMCにて米国政策金利利上げが決定され、ドル高トレンドが加速し、その流れは継続中です。

先週のドル円週足にデッドクロス

先週のドル円週足は下落し、短期と長期移動平均線がデッドクロスを形成しました。

04/10~04/17は米国インフレ指標に注目が集まります。

伸び率の鈍化が示されれば、相場は再び下落する可能性があるという見通しです。

今週(04/10~04/17)の予想レンジ

今週(04/10~04/17)の予想レンジは終値±週足終値の26週移動標準偏差σ(26)をもとに、126.160〜138.140となります。

変動係数は4.41%です。

植田日銀総裁の就任会見と米インフレ指標に注目

今週(04/10~04/17)のドル円相場は、9日に就任する植田日銀総裁の就任会見や、米3月消費者物価指数(CPI)、4月のミシガン大学消費者信頼感指数でのインフレ期待などに注目が集まっていました。

植田総裁の会見では、27-28日の日銀金融政策決定会合に向けて、マイナス政策金利(▲0.10%)やイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)への言及が焦点です。

日本銀行は、3月31日に4-6月期の長期国債買い入れ予定を発表しました。

中長期・超長期ゾーンで1回当たりの買入れ予定額のレンジを1-3月期に比べて上下に拡大し、買い入れ回数は据え置かれました。

米国のインフレ指標とFRB高官の発言

米国では12日に発表される米3月コアCPIが注目ポイントです。

前年比+5.2%と予想されており、2月の+6.0%からは伸び率の鈍化が見込まれています。

予想を下回るネガティブサプライズだった場合、5月の0.25%追加利上げと年末のターミナルレート(利上げの最終到達点)5.00-25%の見通しが修正を迫られる可能性が高まります。

FRB高官の発言にも注意が必要です。

3月のFOMCでは、金融の不安定化を受けて利上げ休止も検討されたほか、フォワードガイダンスが「幾分かの追加引き締め(some additional policy firming)が適切となる可能性がある」というハト派的な文言に変更されました。

議事要旨では、議論の内容に注目が集まります。

ドル円相場の展開

ドル円は、日米10年債利回り格差の縮小観測から上値が重い展開となっていますが、下値はOPECプラスによる原油減産を受けた原油価格の上昇基調などが影響して限定的だと予想されます。

また、本邦輸入企業による円売りや、新年度入りした本邦機関投資家からの外債投資に絡んだ円売りの動きにも注意が必要です。

ユーロドルは、欧州金融不安が後退しているほか、原油価格や食料価格の上昇によるインフレ高止まりなどから、5月の欧州中央銀行(ECB)理事会での追加利上げ観測が高まっており、底堅い動きが継続しそうです。

ただ、4名のECB高官が利上げサイクルの終了を表明しており、今後も経済データやECB高官の発言に引き続き注目しておきます。

米経済指標によるドル円相場の動き

ドル円は、3月米ISM製造業景気指数が46.3、2月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数は993.1万件、3月ADP全米雇用報告は+14.5万人と低調な数字が連日続いたことで、米国経済への警戒感が高まり、133.76円から130.64円まで下落しました。

米10年債利回りも一時3.54%台から3.24%台まで低下しました。

ユーロドルは、欧州の金融システム不安への警戒感が後退し、米10年債利回りの低下を受けて、一時1.0788ドルから1.0973ドルまで上昇しました。

ユーロ円は、リスク回避の地合いを受けて、145.43円から142円台半ばまで下落しました。

今週の重要イベントと経済指標

今週は、米国インフレ指標に注目が集まります。

また、植田日銀総裁の就任会見や、米3月消費者物価指数(CPI)、4月のミシガン大学消費者信頼感指数でのインフレ期待などもドル円相場に影響を与える要因となります。

ドル円相場への影響要因

ドル円相場は、米国インフレ指標の結果や日米金利差の動向、原油価格の上昇基調などが影響しています。

また、日本国内の輸入企業による円売りや、機関投資家からの外債投資に絡んだ円売りの動きも要注意です。

さらに、欧州経済や金融不安、ECBの利上げ観測なども相場に影響を与える要素として存在しています。

今週の予想レンジ(終値±週足終値のσ(26))は、126.160円〜138.140円となっています。

ドル円相場は、今週も各種イベントや経済指標の発表を受けて、変動が予想されます。相場の動向に注意しながら、適切なポジションを取り、リスク管理を行うことが重要です。

その他の通貨ペアの展望

■ユーロドル
ユーロドルは、欧州金融不安が後退しており、原油価格や食料価格の上昇によるインフレ高止まりなどから、5月の欧州中央銀行(ECB)理事会での追加利上げ観測が高まっています。ただし、複数のECB高官が利上げサイクルの終了を表明しており、今後も経済データやECB高官の発言に注目が必要です。

■ユーロ円
ユーロ円は、リスク回避の地合いを受けて、下落が続いています。欧州経済の先行きやECBの政策動向、さらには日本国内の金融政策や植田日銀総裁の発言などが影響要因として存在しており、これらの要素に注意しながら投資判断を行うことが求められます。

今週(04/10~04/17)のトレード事例の背景

次に、今週(04/10~04/17)実際に行なったトレードがどのような判断で行われたのかを詳しく解説していきます。

USD/JPYの日足チャート

以下の画像は、USD/JPYの日足を表示したチャートです。

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日足を見るとデッドクロスによるトレンド転換の場面だということがわかります。

緑色で引いたトレンドラインをレジスタンスにして、そのまま下降していく可能性があります。

ただし、2022年12月ごろにつけた底値まで到達せずに折り返してしまっているので、レンジ相場になる可能性も捨てられません。

従って、あまり長期間でポジションを保有するというよりかは、緑色で引いたトレンドラインに反発して下降するところを短期的に狙っていくという方針で、エントリーを仕掛けていきます。

USD/JPYの1時間足チャート

次に、USD/JPYの1時間足を表示させた以下の表をご覧ください。

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1時間足でUSD/JPYチャートを見ると、上記のチャートの中に表示させた緑色の丸のところで何度か跳ね返っていることがわかります。

この値段が意識されていることがわかり、レジスタンスラインとなっています。

逆にこのレジスタンスラインを越えてしまうと、1時間足チャート的にはかなりの勢いで上昇することが予想できるでしょう。

今回は、売りポジションでエントリーを仕掛けていく方針なので、このレジスタンスラインをロスカットラインの目安として設定し、短期的な売りポジションを仕掛けていきたいと思います。

USD/JPYの15分足チャート

次に、下記のUSD/JPYの15分足を表示させたチャートをご覧ください。

 

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上記のチャートを分析すると、トレンドラインとサポートラインによる弱気の三角持ち合い(ディセンディングトライアングル)が発生していることがわかります。

弱気の三角持ち合い(ディセンディングトライアングル)を狙ってトレードを仕掛けていく

FXの弱気の三角持ち合いは、チャート上で上値のラインと下値のラインを結ぶと三角形が形成される相場パターンの一種です。

弱気の三角持ち合いには、ディセンディングトライアングルと下降ウェッジの2つのタイプがあります。

ディセンディングトライアングルは、上値のラインが下降トレンドラインであり、下値のラインが横ばいのサポートラインで構成されています。

ディセンディングトライアングルパターンが発生しているケースでは、売り圧力が強まっていることを示し、下降トレンドが継続する可能性が高いです。

ちなみに、下降ウェッジは、上値の下降トレンドラインと下値の下降トレンドラインが収束していく形をしています。

下降ウェッジは、短期的には下降トレンドが続いているものの、長期的には反転して上昇トレンドに転換する可能性があることを示唆しています。

これらの弱気の三角持ち合いパターンは、FXトレーダーが相場の方向性を判断する際に有用なツールとなります。

今回は、ディセンディングトライアングルを使ってエントリーを仕掛けていくというわけです。

それでは、実際のトレード結果について詳しくみていきましょう。

今週(04/10~04/17)のトレード

今回のトレードでは、青丸のところでエントリーをして、赤丸のところでイグジットとなりました。

損切りにはなりませんでしたが、ほとんど利益はでていません。

エントリーした基準としては、形成されていたディセンディングトライアングルの下にあるサポートラインをブレイクしたことです。

サポートラインを超えた2本目のローソク足が生じたタイミングでエントリーをしています。

数字としては132.824円でのエントリーです。

そのまま下降していくように見えましたが、順調に下降トレンドを形成するところまではいきませんでした。

ローソク足2本(30分間)で思ったよりも急激に下降したことも影響し、そこが底値となり下げ止まり。

もう一度折り返してはきたのですが、そのまま底値を越えられず再び上昇していきました。

ダウ理論的にも下降トレンドの形成が失敗しているので、結果的には赤丸のところで決済。

最終的に、ディセンディングトライアングルを形成していた上の部分のトレンドラインも上抜けし、上昇トレンドに転じたので、このロスカットは正解でした。

最初に設定したロスカットラインは、132.250円だったのですが、早めに撤退したおかげで大きな損失を出すことはありませんでした。

【トレード詳細】

項目 詳細
ポジション ショート(売り)
エントリーポイント 132.824円
イグジットポイント 132.250
保有ロット数 1ロット(100,000通貨)
トレード損益 6,877円

 

負けはしなかったがあまり利益はならなかったトレードというのが今回のトレードの総評です。

では、なぜこのような結果になったのでしょうか?

今回のトレードから学ぶべきポイントについて考えていきましょう。

今回のトレードから学ぶべき4つポイント

今回のトレードから学ぶべき4つのポイントは以下の通りです。

今回のトレードから学ぶべき4つポイント
  • チャートパターンはいつでも当てはまるわけではない
  • 大きな期間での大きな流れに逆らわない方がいい
  • 逆張りはきっかけがあって初めて成立する
  • 早めに退散して損失を増やさない

それぞれ順番に、詳し内容を解説していきますね。

チャートパターンはいつでも当てはまるわけではない

トレードから学ぶべきポイント1つ目は、「チャートパターンはいつでも当てはまるわけではない」ということです。

FX初心者にとってチャートパターンは、相場の動きを理解し、取引戦略を立てる上で非常に役立つツールですが、それらがいつでも当てはまるわけではありません。

チャートパターンは過去のデータに基づいているため、将来の相場の動きを100%予測することはできません。

また、市場の状況や為替相場に影響を与える要因が日々変わることもあり、特定のパターンが過去に機能したからといって、現在も同様に機能するとは限りません。

チャートパターンを利用する際は、複数の要因を考慮し、柔軟な思考が求められます。

今回のように、チャートパターン通りに相場が動いてはいるが、思ったよりもトレンドが伸び切らないといいうケースも往往にして起こり得ます

市場の状況や経済指標、政治的な要因など、相場に影響を与える要素をしっかり把握し、それらを総合的に判断することが重要です。

また、相場の流れを読むためには、チャートパターンだけでなく、テクニカル分析やファンダメンタル分析など、さまざまな分析手法を駆使することが求められます。

初心者がチャートパターンを学ぶ過程で、過去のデータや他のトレーダーの成功事例に固執せず、相場の変化に柔軟に対応できるように意識を向けることが大切です。

色々チャート分析を試しつつ、自分に合った取引スタイルやリスク管理方法を見つけ出すことも重要です。

チャートパターンはあくまで一つの道具であり、FXトレードの成功を左右する決定的な要素ではありません。

トレードの極意は、市場の変化に対応できる柔軟性と、自分自身のスタイルや戦略を築くことにあると言えるでしょう。

大きな期間での大きな流れに逆らわない方がいい

トレードから学ぶべきポイント2つ目は、「大きな期間での大きな流れに逆らわない方がいい」ということです。

市場には様々なタイムフレームが存在し、短期的な変動から長期的なトレンドまで幅広く分析することができますが、初心者がトレードを始める際には、まず大きな流れを把握することが重要です。

大きな流れに逆らうことは、リスクが高くなり、利益を上げることが難しくなります。

例えば、強い上昇トレンドが続いている相場で、逆に売りポジションを取ると、上昇トレンドに押されて損失が拡大する可能性があります。

そのため、大きな流れに沿ったポジションを取ることで、リスクを抑えつつ利益のチャンスを増やすことができます。

初心者は大きな期間での流れを確認し、その流れに沿ったトレードを行うことで、安全かつ効率的に取引を進めることができます

また、様々な指標やテクニカル分析を駆使して、流れの変化を早期にキャッチすることも大切です。

大きな流れに逆らわず、市場の動きを冷静に分析し、自分に合ったトレードスタイルを見つけ出すことが、FX初心者が成功への道を歩む上で重要なポイントとなります。

逆張りはきっかけがあって初めて成立する

トレードから学ぶべきポイント3つ目は、「逆張りはきっかけがあって初めて成立する」ということです。

逆張りとは、相場が一定の方向に動いているときに、その逆の方向に取引を行うことを指します。

しかし、逆張りは無闇に行っても利益を上げることが難しく、きっかけがあって初めて成立する手法です。

逆張りを成功させるためには、相場が一時的に反転するタイミングや理由を見極める必要があります。

そのため、ファンダメンタル分析やテクニカル分析を用いて、過去のデータやニュースなどから反転の兆しを探すことが重要です。

逆張りが成立する具体的なきっかけの例としては、重要な経済指標の発表や政治的な出来事など、市場の参加者の心理を変化させるイベントが挙げられます。

また、相場が過度に一方向に動いた後、反対の方向に調整が入る場面も逆張りのチャンスとなるでしょう。

FX初心者が逆張りを試みる際は、リスク管理もしっかりと行うことが大切です。

逆張りは相場の流れに逆らうため、リスクが高くなりやすいです。

そのため、損切りポイントを明確に設定し、無理なポジションを取らないよう注意しましょう。

逆張りは狙い通りにいけば大きな利益が期待できますが、きっかけを見極め、リスク管理を徹底することが成功への鍵となります。

早めに退散して損失を増やさない

トレードから学ぶべきポイント4つ目は、「早めに退散して損失を増やさない」ということです。

FXトレードにおいては、必ずしもすべての取引が利益につながるわけではありません。

損失が出ることも避けられませんが、その損失を最小限に抑えることが大切です。

そのためには、ポジションが思った通りに動かなくなったときに、早めに損切りを行うことが重要です。

早めに退散することで、損失が拡大することを防ぎ、資金を温存することができます。

逆に、損失が増えるのを見過ごしてしまうと、資金が枯渇し、リカバリーが困難になることがあります。

損切りのポイントを決める際は、相場のボラティリティや自分のリスク許容度を考慮し、適切な位置に設定しましょう。

また、損切りポイントに達したら、感情に流されずに冷静に判断し、適切なタイミングで退散することが重要です。

FX初心者が成功するためには、「早めに退散して損失を増やさない」というリスク管理の考え方を身につけ、トレードの極意を磨いていくことが大切です。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は、04/10~04/17のUSD/JPY相場で行なったトレードについての解説を行いました。

チャートパターンはエントリーポイントを見つける手掛かりとなりますが、それまでに複合的な分析が必要です。

上位足から丁寧に分析していくことで、大きな損失を出すことを防げます。

このトレードを参考にして、自分のトレードに活かせる部分を活用してくださいね。