ドル円の値動きと移動平均の分裂を表す抽象的なイメージのトレード日誌サムネイル

ドル円は雇用統計後に156円台へ急伸、週足と4時間足で割れた移動平均を検証

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金曜の夜、ドル円のチャートを開いたら本当に忙しい値動きだった。NY時間の早い時間帯に155.30円まで売られたと思ったら、財務相の発言でいったん買い戻され、夜には米雇用統計を受けて156.75円まで跳ねている。土曜の朝、値動きを整理しながらこの記事を書いている。

結論から先に書く。今日は新規の検証ポジションを見送った。週足だけを見れば移動平均は上向きにそろっているのに、日足と4時間足では逆に下向きにそろっている。上位足と短期足の向きがここまで割れている状態でエントリーすると、負けたときにどちらの根拠が間違っていたのか自分でも説明がつかなくなる。それなら今日は様子見でいいと判断した。

継続中の検証ポジションはまず確認

相場の話に入る前に、保有中の記録を確認しておく。事前に保存された点検結果を見ると、現在openのまま残っている検証ポジションは0件だった。継続日数の長い保有を気にする必要もない状態ということになる。

トレード記録の累計成績

現在公開中のトレード記録の判定結果をまとめています。

判定済み
0
保有中
0
最古の保有
勝率
累計 pips
0
最大DD pips
0
PF
見送り
2
未発注
0
判定不能
0

損益pipsは想定エントリー価格と決済価格から計算しています。勝率・PFの対象は決済済みの記録です。

記録上の資金残高
1,000,000円
初期資金
1,000,000円
累計損益
0円
初期資金からの増減
0.00%

決済済みの記録はまだありません。

資金はロットと円換算レートを事前に記録した取引が対象です。円換算は記録作成時のレートで固定し、手数料・スプレッド・スワップは含みません。

累計の成績はこのブロックに表示される数字が正本になる。新しい判定が出るたびに自動で反映される仕組みなので、個別の勝敗を本文であらためて数え直すことはしない。

金曜のNY時間、ドル円は乱高下した

金曜午後の時点で、市場では日銀が9月に利上げへ動くとの見方が強まっていた。高田審議委員が0.5%の利上げを示唆したと伝わり、ベッセント米財務長官からの利上げ圧力も意識されていたという。一方のFRBはウォラー理事が「ディスインフレ傾向が続けば金利据え置きを支持する」と発言し、金利先物の織り込みも据え置きと利上げがほぼ五分だった。日米の金利差が縮まるとの見方から円買いのヘッジ需要が強まり、1週間物のインプライドボラティリティは8月の為替介入時に迫る水準まで上がっていたとみんかぶFXの記事は伝えている。

そんな空気の中、NY時間に入った直後のドル円は155.30円まで売られた。ザイFX!の記事によると、当局による円安是正介入の行方をにらみながら円買いが進んだ場面だったようだ。

ここで流れを変えたのが片山さつき財務相の発言だった。高市早苗首相が9月中下旬の内閣改造で片山氏を留任させる方向で調整に入ったと日テレNEWSの記事が報じており、秋の臨時国会で焦点になる消費減税関連法案の審議を同じ担当大臣で続けたい狙いがあるという。その片山氏が「ベッセント米財務長官から日本の経済政策について要求はなかった」「(ベッセント氏が)タカイチノミクスを評価している」と述べたと伝わると円買いが一段落し、ドル円は156.20円、さらに156.60円まで値を戻した。この発言を伝えた記事では、日銀の利上げ観測が根強いため円の下値は限定的とも指摘されている。

そして21時半、8月の米雇用統計が発表された。非農業部門雇用者数は市場予想の5万6000人増を大きく上回る16万2000人増、7月分も当初発表の2万3000人減から2万1000人増へ上方修正された。失業率は4.1%で横ばい、平均時給の伸びは3.1%と7月の3.2%からやや鈍化している。ロイターの記事によれば、この結果を受けてFRBが9月に利上げへ動くという織り込みは発表前の55%程度から65%程度まで切り上がったそうだ。強い数字にドル円は156.75円まで急伸し、その後156.40円台へ調整、日付が変わる頃には156.10円台まで落ち着いたとみんかぶFXの記事は伝えている。一晩で1円以上動いたことになる。この振れ幅を見て、今日はエントリーを急ぐ場面じゃないと感じた。

週足は上向き、でも短期足は下向き

感覚だけで判断したくないので、実際に数値で確認した。週足を105本取得すると、20MAが159.620円、50MAが157.244円、100MAが153.231円で、20MA>50MA>100MAの順にきれいに並んでいる。100MAも5本前の152.487円から153.231円へ上がっていて、週足だけを見れば上向きに整列している状態だ。

USD/JPYの1week足ローソク足チャート。期間は2024-09-02 09:00 〜 2026-08-31 09:00(日本時間)。20MA・50MA・100MAを重ねて相場環境を示している。チャートはTradingView Lightweight Chartsで生成。
USD/JPY 1weekの相場環境。ローソク足に20MA・50MA・100MAを重ね、現在の流れを確認するチャート。価格はtwelvedata。Chart by TradingView Lightweight Charts — https://www.tradingview.com/

ところが日足(110本、4月上旬から9月4日まで)は20MAが159.004円、50MAが160.521円、100MAが159.966円と、50MAが一番上に来てしまい上にも下にもきれいに並ばない。100MAの向きも5本前の160.009円から159.966円へわずかに下がっていて、方向感がはっきりしなかった。

さらに4時間足(135本、8月上旬から9月4日まで)を見ると、今度は20MAが157.705円、50MAが158.801円、100MAが158.969円と20MA<50MA<100MAの順に並び、100MAも5本前の159.124円から158.969円へ下がって下向きに整列していた。直近1週間強の1時間足(150本)も20MAが156.199円、50MAが156.580円、100MAが158.203円で同じく下向きの整列になっている。

USD/JPYの4h足ローソク足チャート。期間は2026-08-05 02:00 〜 2026-09-05 02:00(日本時間)。20MA・50MA・100MAを重ねて相場環境を示している。取引時間外の4区間は詰めて描き、破線で位置を示している。チャートはTradingView Lightweight Chartsで生成。
USD/JPY 4hの相場環境。ローソク足に20MA・50MA・100MAを重ね、現在の流れを確認するチャート。価格はtwelvedata。Chart by TradingView Lightweight Charts — https://www.tradingview.com/

週足という大きな流れではまだ円安トレンドの範囲内にいるのに、この1カ月ほどの4時間足・1時間足では円高方向に傾いていた。金曜の雇用統計での急伸も、この短期の下向きの並びを崩すところまでは届いていない。長い上昇トレンドの途中の調整なのか、それとも短期の下落がこのまま伸びるのか、今の時点では判断がつかない。

4つの通貨ペアを確かめたが、3段そろわず見送り

この手法では、週足・日足・4時間足という3つの時間足で20MA・50MA・100MAが同じ向きにそろっていることを新規エントリーの必須条件にしている。ドル円がそろわなかったので、他の通貨ペアも確かめてみた。

週足・日足・4時間足の移動平均が同じ向きにそろうかを順番に確認し、途中でそろわなければ見送るという判定の流れを示す図
週足・日足・4時間足の3段で移動平均の向きがそろって初めて検証ポジションの候補にする。今回はUSD/JPYを含む4通貨ペアを確認したが、いずれかの段階でそろわず見送った。

ユーロドルは週足の時点で20MA・50MA・100MAの並びがすでに崩れていて対象外だった。ポンドドルは週足こそ上向きにそろっていたものの、日足では並びの順序自体は保っていながら100MAの向きが下向きに転じてしまい、3段そろわず。豪ドル/米ドルも週足は上向きにそろっていたが、日足では並びの順序そのものが崩れていた。結局、週足・日足・4時間足の3段が同じ向きでそろった通貨ペアは一つも見つからなかった。

仮にどれか1つでも条件を満たしていたら、次にやるのは損切り幅から逆算したロット計算だ。許容できる損失額を決め、損切り幅で割ってロット数を出し、証拠金計算ツールで必要証拠金が資金の30%を超えないかを確かめる。今回はその手前の整列確認で止まったので、ロット計算までは進んでいない。

次に確認したい水準と、今週のイベント

見送りとはいえ、放置するつもりはない。次にドル円を見るときは、4時間足の終値が100MA(158.969円)を上に抜けて定着するか、逆に日足が20MA・50MA・100MAの順にきれいに並び直すかを確認したい。どちらかが起きれば、少なくとも上位足と短期足の対立は解消される。

需給面も気になる。CFTCの建玉報告(9月1日時点)によると、投機筋の円売り越しはIMM通貨先物ベースで9万2227枚(前週比+2万8929枚)、レバレッジド・ファンズベースで11万1297枚(同+2万9678枚)に膨らんでいた。みんかぶFXの記事が伝えている。円売りがここまで積み上がった状態で日銀の利上げ観測や当局の為替介入への警戒が強まれば、短期的な円買い戻しが大きめに出てもおかしくない。

日銀の次回金融政策決定会合は9月17日・18日で、18日は15時30分から総裁の定例記者会見も予定されている。日本銀行の公表予定ページで確かめた。それまでの間も、9月8日に日本の4〜6月期GDP改定値と中国の8月貿易収支、9月10日にドイツの8月消費者物価指数確定値と米8月生産者物価指数、そしてECBの政策金利発表、9月11日に米8月消費者物価指数と英6月月次GDP、ミシガン大学消費者信頼感指数が控えている。経済指標カレンダーで確認した内容だ。なお9月7日の月曜は米国がレーバーデーで休場のため、週明けの東京時間はいつもより薄商いになりやすい点も頭に入れておきたい。

正直なところ、週足と短期足がここまではっきり逆を向いた状態を見たのは久しぶりだ。無理にどちらかへ賭けても納得できる結果にはならなそうで、今回は見送りを選んだことに迷いはない。4時間足か日足のどちらかが動いて向きがそろうタイミングが来たら、あらためて検証ポジションを立てたいと思う。