海外FXを始めたいと考えている方に向けて、「両建て」について解説していきます。
海外の情報を見ていると、「両建て」が便利だと紹介されていることがありますよね。
しかし売買両方を持つことは禁じられていることが多いのです。
「口座を凍結されてしまったら…」「取引停止になるのでは?」と不安な方もいるでしょう。
そこで売買両方を持つことのメリット・デメリットとともに、禁じられているケースや便利に活用できるケースをご紹介します。
参考にしていただければ、海外でのリスク回避や利益の安定化などがはかれるようになるはずです。
海外FXの両建てとは?
海外FXの両建てとは、保有している通貨ペアで売りと買いの売買両方を持つことです。
通常であれば売りもしくは買いのどちらか片方を持つのが一般的となります。
しかし両方持っていると、リスクの回避が可能です。
海外FXで両建てを使用するシーン
両方を持つことを使用するシーンは、主に次のようになります。
【使用シーン】
- 節税対策を行いたいとき
- 相場を観察したいとき
- リスクを回避したいとき
- 必要な資金をゼロにしたいとき
売買両方を持つことによって、節税対策が行えます。
そのため節税目的で使用されることも少なくありません。
また相場を観察したり、リスクを回避したりと、海外での取引において何らかの目的があり、売買両方を持つこともあります。
業者によりますが、海外では売買両方を持つことによって取引のための資金がいらなくなることも。
したがって節税や相場観察、リスク回避などの目的がなくても、取引のための資金の関係で両方を持つ場合もあるでしょう。
海外FXでの節税に関しては下記の記事で詳しく解説しているので、こちらも併せてお読みください。
海外FXで両建てをする3つのメリット
それでは両方を持つことにはどのようなよい点があるのか、3つの観点から見ていきましょう。
1:リスク分散が可能
売買両方を持つと、リスクの分散が可能となります。
売りもしくは買いだけで持っていると、反対側に傾いたときに損失が大きくなります。
しかし売買両方を持つと、反対側に傾くことがありません。
売買両方で持っているため、大きな損失が発生しなくなります。
そして別の通貨ペアを同時進行させると、さらにリスクを分散できる可能性が高まります。
たとえば円を含むペアの先行と遅行で行った場合、利益を早めに確定できるためリスク回避が可能です。
以上のように両方を持つことには、リスク分散が可能となるよい点があります。
2:スワップポイントから利益を得られる
次にご紹介するのは、スワップポイントから利益が得られることです。
スワップポイントとは金利差のことを指します。
通貨ペアの中には売りと買いでスワップポイントが異なる場合があります。
そのためスワップポイントが違うもので売買両方を持つと、所有しているだけで利益が生まれることがあるのです。
スワップポイントについては下記の記事で詳しく解説しているので、ご参照ください。
3:不安定相場でも利益を安定させやすい
不安定な相場でも利益を安定させやすいことも海外FXの両建てのよい点といえます。
取引中に決済するべきか保有するべきか迷うシーンは多いものです。
売買両方を持っている場合、片方を決済したとしてもトレンドに沿ったほうを持ち続けていればさらなる利益が期待できます。
海外FXで両建てをするデメリット
売買両方を持つことには3つのよい点がありましたが、反面、デメリットとなることもあります。
1:証拠金が少ないと2重でロスカットを受ける可能性がある
まずは取引のための資金が少ない場合、2重でロスカットを受ける可能性があることです。
業者の中には、売買両方を持つことで資金が倍増する場合もあります。
そして倍増する場合は、売買両方を持つことによりロスカットの確率が高まる傾向です。
証拠金維持率は取引のための資金と必要証拠金により左右されるため、取引のための資金が少ないと通常の2倍のロスカットを受ける可能性があります。
証拠金維持率と強制ロスカットに関しては、下記の記事をご参照ください。
2:規約違反に該当する可能性がある
両方を持った場合、規約違反に該当する可能性があることもデメリットのひとつです。
中には売買両方を持つことを禁じている場合があります。
もし規約に違反してしまうと、口座が凍結される恐れもあるため規約をよく確認したうえで使用してください。
海外FXの両建てを活用して節税をする方法
海外FXの両建ては、節税をしたい場合に用いられることがあると解説しました。
それでは両方を持つことを活用し、節税をするためにはどのようにすればよいのでしょうか?
ケース1:含み益があるポジションを所持している場合
含み益があるポジションを持っている場合は、年内に決済しないことで節税対策が行えます。
含み益があるものを決済してしまうと収益になり、課税対象とされてしまうためです。
そのため決済を翌年以降に持ち越せば、課税対象金額を調整しやすくなるはずです。
ケース2:含み損があるポジションを所持している場合
含み損があるポジションを持っていて節税対策を行いたいときは、年内の状況を考えて決済することが大切です。
含み損を決済すると損失となるため、課税対象とはなりません。
しかし収益がすでに多く出ているようなら、年内に損失を計上しても課税対象となります。
そのため両建てにし、決済を翌年に持ち越すのも方法のひとつとなるでしょう。
含み損がある場合の節税対策は、1年間の収益と損失のバランスを考えて判断してください。
海外FXの両建ては禁止?
業者の中には、売買両方を持つことを規約で禁じているところもあります。
規約に違反しないように、あらかじめ業者で禁じられていることについて知っておきましょう。
ケース1:同一海外FX業者での複数口座間での両建て
まず、同じ海外FX業者内でいくつか開設した別の口座で両建てを行うことは、一部の業者で禁じられています。
ひとつの業者で複数の口座を持ち、ひとつの口座で売りを、もうひとつの口座で買いを持つなどのケースです。
例えば下記にようなケースで両建てを行なっていたとしましょう。
- A社の口座:損失が大きくなり、ゼロカットが発生。
- B社の口座:反対注文により大きな利益が発生。
上記の例では、ゼロカットの損失を業者が補填するため、業者にとっては損失となります。
とくにボーナスがあったり、ロスカットの基準が低い業者で禁じられている傾向です。
スワップ狙いの両建て
スワップ狙いで売買両方を保つことも禁じられていることのひとつです。
売買両方を持つことのよい点として、スワップポイントから利益が得られると解説しました。
しかし明らかにスワップポイントによる利益を狙ったものとなると、取引禁止になることもあります。
海外FXのボーナスを使っての両建ては概ね禁止!
もらえるボーナスを使って両方を持つことは、基本的に規約違反になると考えてよいでしょう。
業者の中には入金や取引によりポイントなどを提供するところも少なくありません。
しかしボーナスで両方を持たれてしまうと、業者にとっての損失が大きくなる可能性が高いため禁じられる場合が多くなっています。
ボーナスの使い方と注意点については下記の記事で解説しています。
ケース2:異なる海外FX業者での両建て
海外FXで両建てが禁じられるふたつめのケースは、異なる業者間で行うことです。
ある業者で売りを持ち、別の業者で買いを持つ場合が該当します。
禁じられている理由は、同じ業者でいくつかの口座を利用する場合と同様です。
ボーナスがない業者、ロスカット基準が高い業者では売買両方を持つことが可能であることもあります。
ただしやはりゼロカット目的により異なる業者間で行うことを認可している業者はほとんどありません。
ケース3:同じ口座内での両建て
ひとつの業者の同じ口座の中で両建てを行うことは、すべての海外FX業者にて認められています。
同じ口座内で両方を持っても、ゼロカットが発動しないためです。
業者が損失を被らないため、全業者で認められています。
つまり公認されている売買両持ちとは、同じ業者内の同じ口座で行うもののみです。
海外FXで両建てをしたらバレる?
「売買両方を持ってもバレないのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし次のような2つのケースから高い確率でバレてしまいます。
MT4・MT5からバレるケース
MT4やMT5を使っていると、履歴から両方を持っていることが明るみに出ます。
履歴は異なる業者間でも確認可能です。
異業者間で行えばバレない可能性が高いと思われるかもしれません。
しかしMT4やMT5を使っている場合は、ほぼ確実にバレると考えられるでしょう。
仲介業者を経由してバレるケース
もうひとつ、仲介業者を経由してバレるケースもあります。
MT4やMT5を使っていなかったとしても、業者が利用している仲介業者のサーバーから両方を持っていることが知られてしまうケースです。
業者は注文を流す際に、仲介業者を通して行います。
もし異なる業者間で行いたいとしても、同じ仲介業者を利用していれば、同じサーバーに注文が通ることになります。
そのため、仲介業者を経由してバレてしまうこともあり得るケースです。
海外FXの両建てを活用したいシーン
海外FX業者では制限が設けられている両建てですが、次のようなシーンでは非常に役立ちます。
相場の変動が著しいシーン
相場の変動が著しいシーンでは、両方を持っていることにより損失を軽減できます。
同じ口座内で行った場合、もし片方で損失が発生したとしても、もう片方で利益が出るためです。
そして下落時のpips数の変化が違っても、含み損の金額は同じとなります。
すると証拠金維持率は変わらず強制ロスカットもされないため、損失は確定されません。
その後、相場の変動が落ち着いた際に損失を回復させられる可能性もあるでしょう。
相場の変動が著しいシーンでは、両方を持って損失を抑える方法が効果的です。
重要経済指標が発表されたシーン
重要経済指標が発表されたシーンにおいても、両建てが効果を発揮します。
相場が大きく動く傾向がある場面が、重要経済指標が発表された直後です。
相場の動きはリスクともなり得るため、重要経済指標が発表されたシーンでの両建て取引はリスクを回避しやすくなります。
海外FXの両建てを利用して有利な取引を
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、海外FXの両建てについてご理解いただけたと思います。
違う口座間や違う業者間で行うことは禁じられており、違反すると取引停止となることもあります。
ただし同一口座内で両方持つことでもメリットは感じられるでしょう。
上手に活用すればリスク回避や利益の安定などのよい点が得られるので、今回の記事を参考にしてぜひ試してみてください。
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