海外FXでリクオートという言葉を耳にしたことはあるものの、内容を理解できず不安を抱えている方もいるでしょう。
リクオートとは簡単に説明すると、希望通りにFXの取引を行えない状態です。
リクオートが発生すると、期待した通りに利益を確定できないことや損失額が大きくなってしまうことなどがあります。
トレーダーにとって無視できない状態といえるでしょう。
この記事では、海外FXを始める前に押さえておきたいリクオートの概要・原因・対策などを解説しています。
リクオートとは?
英語の「requote」をカタカナで表した言葉です。
「quote」には「値付けする」「見積もり」などの意味、「re」には「再び」などの意味があります。
つまり、「requote」は「再び値付けする」などの意味になります。
FXにおけるリクオートも同じ意味で用いられています。
具体的には、何かしらの理由でトレーダーが注文を出した価格で約定できず、取引が成立する価格を再提示されること指します。
新しい価格は、注文を出した価格よりも不利になることがほとんどです。
リクオートの具体例
例えば、1ドル120.00円で建玉を保有していたとします。
1ドル120.30円になったタイミングで利益を確定させるため売り注文を出しましたが、FX業者から1ドル120.10円を再提案されました。
以上のケースでは、新しい価格でも利益は出ますが、当初の想定よりも利幅は小さくなっています。
条件によっては利益が出なくなることや損失が出てしまうことがあるため注意が必要です。
前述の通り、基本的にはトレーダーにとって不利益な再提案になるといえるでしょう。
DD方式ではリクオートが起こりやすい
一般的にリクオートはDD(Dealing Desk)方式で起こりやすいといわれています。
DD方式は、国内事業者が主に採用している取引方式です。こ
こでいう「Dealing Desk」はFX業者にあたります。
具体的には、トレーダーとFX業者が直接取引(注文をインターバンク市場へそのまま流さない)を行う方式を指します。
ちなみに、海外FX業者は主にNDD(No Dealing Desk)方式を採用しています。
海外FXでの注文方式の違いについては下記の記事で詳しく解説しています。
オフクオート・スリッページとの違い
誤った理解をしていると取引で混乱することがあるため、それぞれの概要を押さえておきましょう。
オフクオートとは
オフクオートとは、希望する価格帯での取引が少ないため(または取引自体がしばらくないため)、注文を出しても取引が成り立たないことです。
取引量が少ない時間帯や大口の注文を出したときなどに起こりやすくなります。
リクオートとの違いは、新たな価格を再提案されないことです。また、基本的に注文を出したときの表示なども異なります。
スリッページとは
スリッページとは注文を出した価格とは異なる価格で約定することです。
「1ドル120.30円のときに売り注文をだしたが1ドル120.10円で約定する」などが該当します。
発生する主な理由は、トレーダーが注文をだしてから実際に約定するまで多少の時間がかかるからです。
わずかなタイムラグですが、為替相場が急激に変動しているときなどではこの間に価格のずれが生じてしまいます。
あるいは、売買が少ない場合も価格が不安定になりやすいため起こりやすくなります。
スリッページも、リクオートとは異なり価格の再提案は行われません。
ズレが発生してもそのまま約定します。積み重なると大きな損失につながることもあるため注意が必要です。
リクオートの原因
一般的にリクオートは、下記の条件で起こりやすいと考えられています。
- リクイディティの低い市場
- ボラティリティの高い市場
つまり、約定までに価格が動きやすくなるときに注意すべきということです。
通常は注文をだしてから価格が変動するまでに決済できますが、何かしらの理由で決済が追い付かないとリクオートが発生してしまいます。
リクイディティの低い市場
リクイディティは「市場の流動性」を意味します。
したがって、リクイディティの低い市場は、取引を行っている参加者が少ない市場や活発に取引が行われていない市場などを指します。
流動性が低いと取引が成立しにくいため通貨の価格は不安定になります。
通貨の価格が不安定になると、リクオートが発生しやすくなります。
リクイディティは、重要な経済指標の発表前後や想定外の重大なイベントなどで低下することがあります。
「重要な経済指標の発表前に取引を控えること」や「重要な経済指標の発表後あるいは重大なイベント発生時に売り注文または買い注文の一方に偏ってしまうこと」があるからです。
また、早朝や年末など取引参加者が少ない時間帯も低くなる傾向があります。
ボラティリティの高い市場
ボラティリティは「価格の変動性」を意味します。
ボラティリティの高い市場は、価格が揺れ動きやすい市場といえるでしょう。
ボラティリティに影響を与えるのが市場のリクイディティです。
流動性が低いと価格の振れ幅は大きくなるため、ボラティリティは高くなります。
反対に、流動性が高いと価格は安定するため、ボラティリティは低くなります。
したがって、取引量が大きくなるとボラティリティは低くなると考えられますが、全てのケースに該当するわけではありません。
例えば、想定外の重大なイベントにより取引量が増えて、ボラティリティも高まることがあります。
このようなケースでは、急激な価格変動が起こるためリクオートが発生しやすくなります。
取引環境
リクイディティやボラティリティの他に、取引環境も一定の影響を与えます。
なぜなら、FX業者により、取引方式や契約しているプロバイダーは異なるからです。
同じ環境下でもリクオートが発生しやすいブローカー、発生しにくいブローカーがあります。
リクオートが発生しない海外FXブローカーとしてはXMがおすすめです。
XMは「全注文の99.35%が1秒以内に約定される」ほど約定力に定評があります。
XMの約定力に関しては、下記の記事をご参照ください。
リクオートへの対策
リクオートは取引の結果に大きな影響を与える可能性があります。
基本的にはトレーダーにとって不利な再提案が行われるため、できるだけ避けるほうがよいでしょう。
ここからは、検討したいリクオートの対策を紹介します。
指値注文
手軽に取り組める対策として指値注文があげられます。
指値注文は、希望する売買価格を指定する注文方法です。
ただし、FX業者の中には指値注文であってもリクオートを行うところがあります。
再提案をのめない場合は、断るなどの対処も必要です。
指値注文は有効な対策といえそうですが、約定まで時間がかかることが少なくありません。
この点も理解したうえで、対策を講じる必要があります。
海外FXの指値注文・逆指値注文については下記の記事をご参照ください。
海外FX業者を使った注文
海外FX業者の利用も有効な対策と考えられています。
多くの事業者がNDD(No Dealing Desk)方式を採用しているからです。こ
の方式は取引にFX業者が介在しない方式となっており、具体的には、トレーダーから受けた注文をそのままインターバンク市場へ流す方式を指します。
同市場は金融機関などが資金調達・資金運用を行っている市場です。
したがって、FX業者が注文を受けるDD方式よりも透明性は高いと考えられています。
不透明な取引を行いにくいため、効果的な対策になると考えられているのです。
海外FXには「約定拒否なし」のケースもある
リクオートが気になる方におすすめなのが「約定拒否なし」を謳っている海外FX業者です。
約定拒否なしとはどのようなものなのでしょうか。また、なぜ実現できるのでしょうか。
約定拒否とは?
何かしらの理由で業者から約定を拒否されることを意味します。
リクオートも約定拒否のひとつです。
したがって、約定拒否なしを謳っている海外FX業者であれば、リクオートは基本的に発生しないと考えられます。
このような環境を実現できる主な理由はNDD方式を採用しているからです。
手数料を主な収入源としているため、取引回数の増加は業者の売上増を意味します。
また個性を際立たせることで、顧客を集める狙いもあります。
ちなみに、DD方式を採用している事業者の主な収入源は顧客の損失(=業者の損失が顧客の利益)です。
それぞれの利益が相反するため、約定拒否につながりやすいと考えられています。
この点もFX業者を選ぶ際に押さえておきたいポイントです。
海外FXはリクオートが発生しにくい
取引の結果に大きな影響を与えるリクオートについて見てきました。
NDD方式を採用している海外FX業者は、この問題を避けやすいと考えられています。
リクオートが積み重なると大きな損失になることもあります。取引を始める前に対策を講じておきましょう。
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